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めまいと漢方薬は相性がいい!?

多くの人の悩みの種となっているめまい。 めまいがあらわれる代表的な疾病のメニエール病では、内耳のリンパ液によるむくみなどが主な原因とされています。
 漢方医学的にめまいを考えてみると、リンパ液によるむくみなど体液が滞っている状態で、これを「水滞(すいたい)」や「水毒(すいどく)」といった言葉であらわします。


また、ストレスなどによって、気の滞りがある「気鬱(きうつ)」だったり、血液の流れが滞った「瘀血(おけつ)」といった状態が合わさって症状が、あらわれることもあります。
このように、メニエール病などによるめまいは、漢方医学で重要とされる「気・血・水(き・けつ・すい)」の考えに合致する点が多く、特にふらつきがあったり、グラグラしたりするような症状がある場合には、漢方薬が適することが多いとされています。

めまいを改善する漢方薬としては、立ちくらみなどのグラっとするめまいなどに対して、効果が期待できる苓桂朮甘湯(リョウケイジュツカントウ)、体液など体内の「水」に対して効果が期待できる五苓散(ゴレイサン)、耳鳴りに対しても効果が期待できる半夏白朮天麻湯(ハンゲビャクジュツテンマトウ)など、漢方で症状や体質などをあらわす証(しょう)に合わせた漢方薬が臨床で使われています。



★腕試し
漢方に関する次の記述で正しいものを選択しましょう。

  1. 漢方薬は通常、全身の状態から適切な薬を選択するため、全て飲み薬となる。
  2. 黄連解毒湯(オウレンゲドクトウ)は通常、比較的体力があり、のぼせぎみで顔色が赤いなどの証(しょう)に適するとされる。
  3. 漢方薬の効果は個々の構成生薬の薬効がそのままあらわれる薬である。
  4. 漢方薬をしばらく継続しても改善が見られない場合は、必要に応じて医療機関への受診を勧めるべきである。
  5. 漢方薬は薬であるため、食品によって影響を受けない。

↓解答・解説はこちら↓

  1. 漢方薬は通常、全身の状態から適切な薬を選択するため、全て飲み薬となる。
    ⇒「×」 飲み薬(内服薬)以外に塗り薬(外用薬)なども存在します。
  2. 黄連解毒湯(オウレンゲドクトウ)は通常、比較的体力があり、のぼせぎみで顔色が赤いなどの証(しょう)に適するとされる。
    ⇒「○」 この他、いらいらなどがあり、鼻出血、ノイローゼ、胃炎、めまい、皮膚炎など多くの症状に対して効果が期待できます。
  3. 漢方薬の効果は個々の構成生薬の薬効がそのままあらわれる薬である。
    ⇒「×」 構成生薬の組合せによって作用が変わり、単なる生薬の足し算とはなりません。
  4. 漢方薬をしばらく継続しても改善が見られない場合は、必要に応じて医療機関への受診を勧めるべきである。
    ⇒「○」 治療内容によっても異なるが、漢方薬が証に合っていないケースなどが考えられ、必要に応じて医療機関への受診を考えるべきです。
  5. 漢方薬は薬であるため、食品によって影響を受けない。
    ⇒「×」 甘草(カンゾウ)、生姜(ショウキョウ:しょうが)などのように食品として流通するものもあるため、影響があらわれることも考えられます。
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