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第17回 ニコチン置換療法だけじゃない!? 禁煙をサポートする飲み薬とは?

タバコに含まれるニコチンは、血液中から脳に到達し、覚醒やリラックス効果などをもたらします。一方で、その依存性なども手伝って、体内のニコチン濃度が低下することで、イライラ感や集中力の低下など禁断症状を引き起こします。
また、喫煙により高血圧などの生活習慣病や肺がんなどの増悪因子となる可能性もあり、国や医療機関なども介入して禁煙への取り組みが進んできています。


禁煙への障害の一つが、先ほどの禁断症状(ニコチン離脱症状)ですが、これを緩和するために、医薬品よってニコチン摂取を喫煙に置き換えるニコチン置換療法があります。
ニコチンを有効成分とするガムやパッチ剤(貼付薬)の医薬品を使うことで、禁断症状を軽減しつつ、ニコチン摂取を徐々に減らし最終的にゼロにする方法です。



近年では、ニコチン置換療法の他、バレニクリン(商品名:チャンピックス®)という飲み薬による禁煙補助も行われています。
詳しくは割愛しますが、バレニクリンは、ニコチンの代わりに脳のニコチン受容体というものに作用することで、あたかもニコチンが作用しているかのような状態を作り出し、禁煙による禁断症状やタバコへの切望感などを抑え、禁煙を成功へとサポートする薬です。
また、バレニクリンは禁煙外来の指定を受けている病院やクリニックへ受診し、条件を満たせば健康保険等が適用されます。


禁煙を考えている人にニコチン置換療法だけでなく、禁煙外来への受診を勧めることも登録販売者の大切な仕事の一つです。


★腕試し
禁煙補助剤に関する次の記述で正しいものはどれか選びましょう。

  1. ニコチン置換療法とはニコチンを含まない医薬品による治療である。
  2. バレニクリンは経口の禁煙補助剤で、主に脳のアセチルコリン受容体に作用する。
  3. 禁煙補助剤のガムは食品として売られているガムと同じように噛めばよい。
  4. タバコは身体的依存に加え、タバコがないと手持ちぶさたを感じるなどの精神的依存も生じる。
  5. 禁煙補助薬のニコチンガムを噛む前は、口腔内をさっぱりさせるため炭酸飲料水を飲むと良い。

↓解答・解説はこちら↓

  1. ニコチン置換療法とはニコチンを含まない医薬品による治療である。
    ⇒「×」 ニコチンを含む医薬品を喫煙に置き換えて、禁断症状(離脱症状)を軽減しつつニコチン摂取量を徐々に減らし最終的にゼロにするものです。
  2. バレニクリンは経口の禁煙補助剤で、主に脳のアセチルコリン受容体に作用する。
    ⇒「×」 バレニクリンは主にニコチン受容体に作用します。
  3. 禁煙補助剤のガムは食品として売られているガムと同じように噛めばよい。
    ⇒「×」 食品のガムとは異なり、口腔粘膜からニコチンを吸収させるための噛み方(使用方法)が決まっています。
  4. タバコは身体的依存に加え、タバコがないと手持ちぶさたを感じるなどの精神的依存も生じる。
    ⇒「○」 精神的依存を習慣性依存ともいう場合があります。
  5. 禁煙補助薬のニコチンガムを噛む前は、口腔内をさっぱりさせるため炭酸飲料水を飲むと良い。
    ⇒「×」 炭酸飲料水によって口腔内が酸性になると、ニコチンの吸収が低下します。
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